4時半には起き、車の外に出る、寒い。早速お湯を沸かし、コーヒーにチキンラーメンが朝食だ、体の内側から温まった。
昨日と同じ麓に車を置き、6時3分に歩き始めた、富士見平までは昨日と同じ登山道になるが、既視感はあまりせず、道標のみが同じ道だという感じだった。
富士見平小屋を後にし、大日小屋に至る道には残雪が残るものの大したことはなかった。しかし、この小屋を過ぎて暫くしたら、雪の量も多くなり、凍結している個所も増えてきたのでアイゼンを付けることにした。
途中、下山者から、2,200m付近で熊の足跡を見たから注意してくださいと言われた。注意と言われても、カウベルなど持っていないので、仕方なく、ウェスタンカップのなかに車と自宅のキーを入れ、それをベルトに付けて、手でジャラジャラとさせながら歩くことにした。
この二日間、手に何も持っていないのは私ぐらいか、多くの登山者がストックを持っていた。何か便利そうに感じるが欲しいとは思わない。
熊の足跡の2,200mも過ぎた。
軽アイゼンでの歩行は、ランニングのフラット走法に似ている。
4本爪は足裏の中央部分の足踏まずのあたりに装着するので、かかと着地だと滑り止めにならない、あくまでも体の重心を足裏に意識して足を踏み込む、まさにフラット走法と同じだ。
森林限界かハイマツ帯に入る、さすがに疲れたので、休憩しソイジョイを食べた、前方には金峰の頂きが見える。
やせ尾根とまではいかないが、風などがあったら危ない個所もあり、残雪もだいぶ深くなっていくなかを進んだ。
少しの休憩でもだいぶ違う、なんなく頂上を踏むことが出来た。
風を岩で避けて、昼食のパンを食べる。
雪を踏みしめ下山する、雪が終わって欲しくないよう気持ちで足を運んだ、ハイマツ帯を除けば、樹林の中の雪なので凍結に注意しなければならない。
あっという間に下山、明日の北八ヶ岳・蓼科山に登るため、早々に車を動かし、麓である女神湖を目指した。