5月2日(月)に甲武信ヶ岳(こぶしがたけ)に登った。
甲武信ヶ岳は、深田久弥の日本百名山にもなっている山だが、今まで、登る機会がなかった。
なぜ、甲武信ヶ岳なのか?
少なからず、水に係る仕事をしていて、川の源、水源を訪ねてみたいと思ったのがそもそもの動機なる。
甲武信ヶ岳は、この山名でも分かるように、「甲」は甲斐をさし、「武」は武蔵の国、「信」は信濃を表している。この三国にまたがる奥秩父の要となる山なのだ。
そして、この山の頂きは、三国の河川の水源にもなっている。甲斐の国の笛吹川、武蔵の国の荒川、そして、信濃の国の千曲川は、信濃川になって日本海に至っている。
朝の4時に自宅を出て、東北道から最近開通した北関東自動車道を経て、関越から上信越道の佐久平で高速をおりた。
そこから、一般道をつかい、登山口である毛木平(もうきだいら)の駐車場に着いたのが、8時前になる。
準備をし、すぐに歩き始めた。
久しぶりの山なのでゆっくりと足を進めた。
慰霊碑を過ぎ、ナメ滝まで、1時間20分ほどで着いた。この間で、残雪がでてきた。雪が緩んでいるので、まだアイゼンの必要はない。
ところどころに標識があり、水源まであと何キロと書かれていた。
登山口から2時間35分ほどで、千曲川・信濃川水源地の柱がでてきた。
雪が覆いかぶさって、水源がこの辺りということしか分からなかったが、ここから、徐々に水を集め大河にそそぐと思うと感慨がわいてくる。
少しずつ、高度をあげていく。途中で、アイゼンを付けたが、雪が緩んでいる箇所では、足がズブズブと沈み、体力を消耗した。
3時間5分で、分岐にでた。左手に足を進めていく。
うすぼんやりと富士山の頂きがわかる。天気は比較的良かったが、黄砂の影響で、遠くの山までは確認することができなかった。
お昼を食べ、直ぐに下山し始めた。
水源地の標識からは、千曲川の曲折にあわせ、写真を撮っていったのだが、徐々に幅が広がり水量が増し、水流の勢いもでてきた。
15時11分に毛木平に着いた。
登山中はもちろんだが、この駐車場でも携帯の電波は届かなかった。
メールの出来ないし、Twitterももちろんできなかった。
この山は、アプローチも長く、良い山だ。
今回は雪もあり、水源地を確認できなかったが、他の水源を含め、もう一度しっかりと見てみたいので、次は雪が無くなったころにまた登りに来ようと思う。