気楽に行こうよ ♪

「中年ジョガーの四方山記」、「鷲宮弦代JC」と綴ってきたブログ、またお引越し、古希を過ぎ、一生懸命というほどの根性もなく、なるがままに・・・。

本と雑誌

夜叉ヶ池・天守物語

泉鏡花の戯曲「夜叉ヶ池・天守物語(岩波文庫)」を買ったは、2006年6月になる。
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翌月7月の夜叉ヶ池伝説マラニック(完走記 その1その2その3)距離134.7km標高差1,100mの大会エントリーを済ませ、雨乞い伝説の龍神、夜叉姫をたどるという大会コンセプトにひかれて本を読んだ。
大会のスタートは岐阜県側で戯曲の舞台は福井県側だったが、十分に伝説の面白さは伝わり、真夏の過酷な条件のなかを完走できたのは運が良かったとしか思えなかった。
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そして、もう一つの戯曲「天守物語」のことはすっかり失念していたのだが、たまたまリフォームの日が近づき書籍を整理していたらこの本が出てきた。
そうだ、天守物語は姫路城じゃないか、ということで大会間近に再読した。
あらすじなどは、ネットでいくらでも出てくるから書かないが、世界遺産姫路城マラソンを完走して、泉鏡花の戯曲2作にまつわる大会に参加できたのは面白い。
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それぞれの土地には、言い伝えや昔話・伝説など歴史とともに知ることができる。
そんな大会参加の側面を思い起こしたのが天守物語と姫路城マラソンだった。

居酒屋ぼったくり

毎晩、どんなに酔っていても本を読むのが習慣になっている。
さすがに、酔っぱらっていると数ページで寝てしまうことがあるが、枕に頭を付けたら、手を伸ばして読みかけの本を取り、頭上にかかげる。
もう、寝る前の儀式みたいなものだ。

寝る前なので、重たい内容はダメだ。
長編も、前夜の内容があやふやなため、読み返すから、なかなか前に進まない。
ミステリーは、気になってしまって、なかなか寝付けない。

一番良いのは、短編読み切りで、気持ちがホッとする読み物だ。
そして、古本屋で見つけたのが、この本「居酒屋ぼったくり」
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表紙を見ると漫画家と思うが小説だ。
お料理(お酒のつまみ)とそれにあう日本酒を絡めた、居酒屋ぼったくりで起こるちょっとした出来事を40頁ぐらいで描写している。
酔っぱらって読んでいながら、美味しいそうな料理とまだ飲んだことがない日本酒との相性などが面白く書かれていて、寝る前にはちょうど良いのだ。

10巻ほど出版されているようなので、暫くの寝つきの友となるのが嬉しい。
 

BORN TO RUN

ワラーチを履いて走るランナーをワラーチャーというらしい。
ワラーチとは、ランニングができるサンダル、サンダルといってもビーチサンダルに近いものと思った方が良い。
最近の大会では、ウルトラマラソンを含めて、このワラーチで走るランナーを見かける機会が多くなった。
そもそも私がこのワラーチに似たようなものを知るきっかけとなったのは、この本を読んでからだ。
「BORN TO RUN」(走るために生まれた)
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ニューヨークタイムズで32週連続ランクイン、日本語訳での発刊は、2010年(平成22年)、面白いと評判だったので、当時、直ぐに買った記憶がある。
本の帯にはこう書かれている「本当のRUNはタラウマラ族が知っている!」

内容はググればいくらでも出てくると思うので、ここでは詳細しないが、やはり強烈に印象に残ったのは、メキシコの山奥に暮らすタラウマラ族が愛用している履物、古タイヤのゴムを足の形に切り抜き、それで長距離を走り切ってしまうところだった。
このゴム製の履物の形が、ワラジに似ていることから、ワラーチと呼ばれるようになったのだと思う。
そして、これが、ベアフットランのブームの元だったのだと思う。

そんな履物があれば欲しいな~と思っていた。
でも、ある訳がない、その時はそう思った。
暫くして、自作する人たちがいて、ネットにも紹介されるようになってきていた。
でも、自分には材料をどうするとか、作るとか考えられなかった。
そこで買ったのが、裸足感覚でとうたわれた、ビブラムファイブフィンガーズだ。
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この足袋みたいなシューズ、冬場は良いが、暑い季節は汗でグショグショになってしまって走りにくかった。
それでも、フォームの矯正などには役立ったのだが、それも時とともに忘れてしまっていた。

そして、つい最近なのだが、ワラーチャーになろうと、走友たちが、ワラーチの材料や作り方などを教えてくれたので一念発起でワラーチ作り始めてみたのだ。

余談だが、この本には、シューズについてこう書かれている、興味深い。
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陸王

ご近所ランナーに教えてもらった新刊本、資金繰りに頭を抱えている埼玉県行田市の足袋屋が、新規事業で裸足感覚のランニングシューズを開発・・・、果たしてどうなるのか?

明日は天気も良くなさそうだし、一気に読めるかな。

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三匹のおっさん

本屋で思わず手に取った文庫本の帯に見入ってしまった。

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「痛快活劇小説」

「三匹がご町内の悪を斬る!」

「還暦ぐらいでジジイの箱に蹴りこまれてたまるか」

有川浩(女性なんですね)の「三匹のおっさん」だ。

これは面白そう、こんな暑いときには重たい内容じゃなくて、この手のものが良さそうだと早速読み始めた。
町内のかつての悪がき三人組が還暦を迎え、第一線を退いたものの、町内にはびこる悪の退治に乗り出すという、さながら時代劇の勧善懲悪物語と同じだった。
なかなか面白かった、続編も出ているようだが、単行本ではちょっと高いので文庫化されるまで待つことにしよう。

下町ロケット

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平成23年上半期の直木賞が、池井戸潤の「下町ロケット」になる。

河口湖ランニング合宿で、走友からもう読んだからと渡されたのが、この本だった。

「空飛ぶタイヤ」を読んで、この作家の本に興味を持ち、その後、おそらく全てのものは読んだと思う。面白いものもつまらないものもあったが、作家としての経験のなせる技なのか、最近のものに外れはない。

「鉄の骨」も、この手の業界に少なからず関わっているものとしては、今はそんなことないよと思うのだが、読者に読ませる力はあった。

だから、直木賞をとったこの本は何としても読みたく、早く文庫化されないかと待っていたのだ。

手渡されてから数日はバタバタと過ごし、やっと読み始めることができた。

読み始めたら、あっという間、二日で読み終えてしまった。

それだけ面白かったということだ。

書評が沢山あるので内容には触れないが、基本的な骨格は、「空飛ぶタイヤ」と同じ中小企業の紆余曲折、困難に立ちはだかる社長が主人公だ。

「下町ロケット」ということで、ひところ話題になった「東大阪宇宙開発協同組合」をベースにしたようなストーリーかと思ったのだが、それは大きく違っていた。

さて、次に読むのは、女房か娘か、わたしが面白かった本は家族にドンドンと勧めているのだ。

偉大なる、しゅららぼん

本を読むのは好きだ。

ただし、小説。

ノンフィクションやハウツーもの啓発ものは、ほとんど読まない。

小説も時代物や翻訳ものは、ほとんど読まない。

ということで、必然的に、流行のものを読むことが多くなる。

ただ、短期間に何冊か読むと、しばらく間が空いてくるようになったのだが、今は、続けて読む時期のようだ。

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そして、先日の「ナミヤ雑貨店の軌跡」に続いて昨夜読み終えたのが、万城目学の「偉大なる、しゅららぼん」だ。

舞台は琵琶湖、湖の民の不思議な力でとんでもないことが起きる。ただし、湖の民以外の住人はほとんど登場しないので不都合はないようだ。

相変わらず荒唐無稽さが、ある意味で良い。

終わりの数ページで明かされる「しゅららぼん」、「しゅらら」と「ぼん」が繋がったもの、その意味するものは、思わず苦笑してしまう。

あらためて、作家の想像力に脱帽した。

 

ナミヤ雑貨店の奇跡

3月に発売された東野圭吾の本「ナミヤ雑貨店の奇跡」を読んだ。

東野圭吾というと、どうしても推理小説あるいはミステリー、ガリレオシリーズや加賀恭一郎シリーズを思い浮かべてしまう。

最近読んだ「マスカレードホテル」は、これらのシリーズではなく面白く読んだが、やはり刑事ものであることに変わりはない。

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そういった意味では、この「ナミヤ雑貨店の奇跡」は、これまでとは全く違っていた。

あらゆる悩みの相談にのる不思議な雑貨店、連作短編となっており、短編それぞれの登場人物が読み進むうちに交差していくという、心あたたまる作品になっている。

「白銀ジャック」でがっかりしたのだが、この「ナミヤ雑貨店の奇跡」で挽回、読後感がよくてお勧めです。

鴨川ホルモー

 最初に読んだ万城目学の本は、「プリンセス・トヨトミ」だ。

もちろん映画を観る前に読んだのだが、その荒唐無稽さが面白かった。

間違いなく映像よりは本の方が良い、想像力を掻き立てられる。

面白かったことをTwitterでつぶやいたら、「鴨川ホルモー」もお勧めだと言われ、早速、購入して読んでみた。

この作家の頭の中を覗いてみたくなる。いったい、どうしてこんなストーリーが考えられるのか?興味津々だ。

続いて読んだのが、「鹿男あをによし」だ。

テレビドラマになっていたそうだが、観ていなかった。

これもまた、発想がユニークだ。

映像を見ていなかった分、展開が読めないので、かえって良かった。

そして、昨日、読み終えたのが、「ホルモー六景」だ。

これは、「鴨川ホルモー」から、それぞれ派生した短編集になっている。

最初から、この六景が意図的に組まれていたものなのか、不思議な面白さがあった。

それにしても、これらの登場人物の名前が歴史的な人たちをちりばめているのが興味深い。

その名前で、それぞれの物語の立ち位置が想像されて、まさに作家の思うつぼなのかもしれない。

この「鴨川ホルモー」は既に映画になっている、DVDもあるようだ。

気になる女優、栗山千秋が、眼鏡女子というのも見てみたい。

さて、万城目学の次の本は何にするかな?

堂場瞬一スポーツ小説コレクション

堂場瞬一スポーツ小説コレクションというのが、実業之日本社文庫から出版されている。

最初に読んだのが、「水を打つ」だ、上下巻なのでかなりの長編だが、一気に読んでしまった。

内容は検索すれば直ぐに分かることだが、水泳のメドレーリレーがテーマになっている。

前回のオリンピックでも話題なり物議をよんだ、水着を縦糸に、それぞれの種目を泳ぐ泳者の葛藤を横糸した感じだろうか。

次に読んだのが、「チーム」だ。

これは、箱根駅伝の物語だが、そのチームが、学連選抜のチームを描いている。

「水を打つ」と同様に、チームの中に我儘というか、我自分の道を行くというアスリートがいて、チームとは、チームワークとはを考えさせられる。

チームなんて関係ない、それぞれのアスリートが最高のパフォーマンスを出せば良いのであって、チームワークなんて関係ないというのだ。

確かに一理あり考えさせるところがある。

ただ、この時の最高のパフォーマンスとは、どのような状況の時にでるのか。

それは、個々の力以上のもので、前のアスリートの思いを背中に背負い、次のアスリートへその思いを託すということなのだろう。

大変面白かった。

そして、今、読んでいるのが、「ミス・ジャッジ」だ。

まだ数十ページほどしか読んでいないのだが、日本人大リーガーと日本人初のメジャーアンパイアの物語になっている。

これもまた読むのが楽しみだ。

告白

 本屋大賞や映画で話題になっていたのだが、なかなか手に取ることがなかった湊かなえ著「告白」が文庫化されていたので読んでみた。

予備知識が全くなかったので、第一章の聖職者を読んで、なんだこれは短編なんだと誤解してしまった。

その先を読んでいくと、一つの事件が、先生から旧友、犯人、犯人の家族へと立場を変えて語らせている。

そこから見えてくるものが、立場によって違ってくる。自己顕示欲であったり自分中心であったり、それは、わが子を殺された教師も同じだった。

この作家の文章力は高いのかもしれない、ストレスなく一気に読んでしまった。

ただ、読後感が爽やかかというと決してそんなことはない。

今の世相を考えると、この小説のようなことが、どこで起きてもおかしくないと思う恐ろしさが残った。

 

もしドラ

 「もしドラ」とは、ダイヤモンド社の書籍、岩崎夏海著の「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」のことだ。

 

この本を街の本屋で買うと、1,680円するが、電子書籍、つまりiphonやipadで読むとすると、800円で済む。

 

ipadを使い始めてすぐにこの「もしドラ」を買ったのだが、読んだのはつい先日名古屋までの新幹線車中だった。

紙の本と同じように読め、しかも文字の大きさと間隔が任意で設定できるので、眼鏡を外して読めるのが嬉しい。物語の容易さもあって一気に読んでしまった。

 

紙と電子でこのくらいの価格差があると良いのだが、世の中にでている電子書籍はまだまだそこまではいっていない。

 

この記事を書くのに、タイトルを間違えないようにとネット検索を繰り返していたら、KONICA MINOLTAのホームページに、三浦しおん作のWeb小説があることが分かった。

早速ダウンロードしようと思う。

 

ハッピー・リタイアメント

 これは、浅田次郎の小説なのだ。

この作家のエッセイが好きなのだが、凄いのは、硬軟を柔軟に使い分け、また、時代も超越した物語をいとも簡単に本にしているように見えるところだ。

(実際に違うことは百も承知なのだが)

ハッピー・リタイアメントの冒頭部分、かなりのページを割いて、この小説を書くに至った理由が述べられている。一体どこまでが真実なのかさっぱり分からないが、物語は軽妙で洒落っけがある。

結局、幸せってお金じゃないよねというところの読後感が良い。

アイガー北壁・気象遭難

 新田次郎が亡くなって30年になる。

作家自身はこの物言いが好きではなかったようだが、「山岳小説」という一つのジャンルで秀でた作家であることは間違いない。
今の人たちにとっては、「国家の品格」の著者、藤原正彦氏の父親と言った方が分かるのかもしれない。

新田次郎を最初に読んだのは、学生時代、加藤文太郎の生涯を綴った「孤高の人」だった。加藤文太郎の山への思いとその傾倒していく姿に衝撃を受けたことを覚えている、その後は、次々と読み続けた。
映画やドラマにもなった作品も多かった。

新田次郎が亡くなり、当然、新作も出なくなり遠ざかっていたが、昨年、「剱岳」を読み、山への気持ちが沸々とわいてきた。
そして今度は短編集「アイガー北壁・気象遭難」を読んだ。

アイガー北壁は、実際にあった話を、人名もそれと分かるぐらいにしか変えていないか、あるいは実名で書かれている。これだけしか読まないと今ひとつ実感が伴わないかもしれないが、他の作品と重ねて読むと、クライマーの性といったものがクローズアップされてくる。

書棚には、昔買った山の本がほこりを被っている。

たまには出してきて読み直そうかと思う。

オリンピックの身代金

 昭和39年(1964年)10月10日に東京オリンピックが開催された。

その時の私は中学1年生、当時は、川崎に住んでいたので、東京オリンピック開催にともなう都内の喧騒とは少し離れていたような気がする。それでも、日吉の山までは行き、東海道新幹線の工事現場を遊び場としていた。

そんな少年のころを思い出しながら読んだのが、「空中ブランコ」で直木賞をとった奥田英朗の「オリンピックの身代金」だ、長編を読むのは久しぶりだったが、一気に読んでしまった。

 

 本文中にある言葉として書評でも引用されているのが、「「おめ、アカなんだってな。おめは東大行くぐらい頭さいいんだがら、世の中を変えてけれ。おらたち日雇い人夫が人柱にされない社会にしてけれ」
・・・人柱という言葉に、国男は打ちのめされた。以前マルクスを引き合いに出し、苛烈な搾取構造の中でも屈託のない飯場の労働者について、不思議でならないとの感想を自分は抱いた。しかしそれは過ちだった。彼らはちゃんと現状を認識している。戦う術を知らないだけなのだ。」

 オリンピック開催に向け、東京は世界に冠たる大都市に変貌しようとしている。

この戦後最大のイベントの成功を望まない国民は誰一人としていないような風潮だった。

そんななか、東京で相次いで爆発事件が発生。

同時に「東京オリンピックを妨害する」という脅迫状が当局に届けられた。 

警視庁の刑事たちが事件を追うと、一人の東大生の存在が捜査線上に浮かぶ……。

 

 物語には日付が記され、日にちは前後しながらも、犯人側の視点、警察の視点、双方から書かれている。秋田の田舎出の東大院生が、出稼ぎしていた兄の死から、その当時の混沌とした世の中のあらゆる事象に遭遇し、テロリストとして行動を起こすまでの気持ちが迫ってくる、今の世の中、東京と地方、富むものと貧しい者、東京オリンピックがその起点の一つだったのかもしれないと思わずにはいられない。

奥田英朗という作家は裏切らない、面白い本だった。

 

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